発行日 2004年2月1日
Published Date 2004/2/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00349.2004182192
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71歳男性,72歳女性.いずれも急性心筋梗塞に対する緊急開心術後,人工心肺からの離脱困難なため,出血コントロール目的にheparin sodiumu非投与下で経皮的心肺補助装置(PCPS)を実施した.2例ともPCPS回路にはキャピオックスEBSを使用し,大腿動静脈には15Fr送血管と18Fr脱血管を経皮的に挿入した.輸血や輸液を十分に行い,heparin sodium非投与の間はPCPS流量を2.5 l/分に維持するように努めたが,術後の出血量は多く,それぞれ8時間後,16時間後に再開胸止血術を施行した.その後,出血は著明に減少して循環動態も安定し,血栓塞栓症などの合併症もなく経過した.流量を維持すればheparin sodium非投与でも長時間補助が可能であることが示唆された
©Nankodo Co., Ltd., 2004