特集 アストロバイオロジーとの遭遇:生命のルーツを探る旅
翻訳系の誕生と初期進化
横堀 伸一
1
1東京薬科大学 生命科学部応用生命科学科極限環境生物学研究室
キーワード:
Amino Acids
,
アンチコドン
,
Peptides
,
RNA
,
生物の起源
,
タンパク質生合成
,
開始コドン
,
tRNAアミノアシル化
Keyword:
Origin of Life
,
Amino Acids
,
Anticodon
,
RNA
,
Peptides
,
Protein Biosynthesis
,
Codon, Initiator
,
Transfer RNA Aminoacylation
pp.116-123
発行日 2016年1月22日
Published Date 2016/1/22
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RNAワールドから現在の DNAワールドに至る進化の過程を理解するうえで,タンパク質合成系(翻訳系)の出現とその進化は最重要問題である.生命の誕生前に生成された少数のアミノ酸を RNA分子が認識,活性化し,重合(ペプチド結合形成)したことから初期の翻訳系が出現した.その後 RNA分子は mRNA, rRNA, tRNAへと分化し,初期翻訳系では用いられなかったアミノ酸の翻訳系への取り込みが起こった.さらに,アミノアシル tRNA合成酵素をはじめとしたタンパク質因子が翻訳系に参加し,現在のような翻訳系が成立したと考えることができる.
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