特集 バイオNMR:細胞内分子の真の動的構造と相互作用を明らかにする
【第1部】In-cell NMR 生細胞内での生命現象を観測するin-cell NMR技術の開発と応用
西田 紀貴
1
,
嶋田 一夫
1東京大学 大学院薬学系研究科生命物理化学教室
キーワード:
ゲル
,
Hela細胞
,
磁気共鳴スペクトロスコピー
,
機器のデザイン
,
結合部位
,
タンパク質高次構造
,
培地
,
微小管
,
バイオリアクター
,
タンパク質相互作用
Keyword:
Binding Sites
,
Culture Media
,
Equipment Design
,
HeLa Cells
,
Gels
,
Magnetic Resonance Spectroscopy
,
Microtubules
,
Protein Conformation
,
Bioreactors
pp.825-829
発行日 2014年7月22日
Published Date 2014/7/22
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In-cell NMR法は,タンパク質の立体構造や相互作用解析を実際の細胞内環境で行うことのできる NMR手法である.しかし,従来の in-cell NMR法では細胞を高密度に懸濁して観測を行うため,測定中に培地成分や溶存酸素が枯渇し,細胞死や観測タンパク質の細胞外への漏出が起こることが問題となっていた.この問題を解決するために,筆者らのグループでは NMRサンプル管内に培地を灌流させて,細胞を生理的条件下に保ったまま NMR測定を行うことが可能なバイオリアクター装置を開発した.本稿では,バイオリアクター装置の詳細とこれを利用した細胞内タンパク質間相互作用解析への応用について述べる.
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