特集 動く細胞・群れる細胞:発生・免疫・がんにおける「個」から「集団」レベルの細胞動態を追う
【第1部】自発性・自律性 ゼブラフィッシュ胚クッペル胞を作る自律的な細胞集塊形成
松井 貴輝
1
1奈良先端科学技術大学院大学 バイオサイエンス研究科
キーワード:
線維芽細胞増殖因子
,
機能的左右差
,
シグナルトランスダクション
,
ゼブラフィッシュ
,
幹細胞
,
細胞集合
,
細胞接着
,
生理学的フィードバック
,
胚発生
,
自己組織化
Keyword:
Cell Adhesion
,
Cell Aggregation
,
Fibroblast Growth Factors
,
Functional Laterality
,
Stem Cells
,
Zebrafish
,
Signal Transduction
,
Feedback, Physiological
,
Embryonic Development
pp.598-601
発行日 2014年5月22日
Published Date 2014/5/22
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生物の発生において,細胞は自律的に集まり,球,管,層などの秩序を持つ細胞集塊を形成する.その集塊が組み合わされることによって,高次機能を有する器官や臓器が構築される.これまでの発生生物学の成果として,細胞を集合させるために必要な接着分子やシグナルは数多く同定されてきているが,細胞集塊の形成メカニズムに関してはあまり知られていなかった.最近筆者らは,ゼブラフィッシュの細胞が細胞シグナルに依存して接着性を増強させることで自律的に細胞集塊を形成し,しかも,その集塊形成が適切な器官を形成するための引き金になることを突き止めた.
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