特集 毛髪再生のメディカルサイエンス:毛は生やせるか?
毛包幹細胞とそのニッチのクロストーク 新展開へ
藤原 裕展
1
1理化学研究所発生再生科学総合研究センター
1Department of Dermatology & Cell Biology, New York University School of Medicine
キーワード:
幹細胞
,
細胞間コミュニケーション
,
器官形成
,
平滑筋
,
ノックアウトマウス
,
毛包
,
幹細胞ニッチ
,
Nephronectin
,
自己複製
,
多分化能
,
毛周期
Keyword:
Cell Communication
,
Muscle, Smooth
,
Stem Cells
,
Hair Follicle
,
Mice, Knockout
,
Organogenesis
,
Stem Cell Niche
,
Nephronectin
pp.1031-1037
発行日 2013年9月22日
Published Date 2013/9/22
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毛包幹細胞の運命や挙動が,幹細胞周囲の微小環境である“幹細胞ニッチ”によって制御されていることはよく知られている.しかし,最近の一連の研究により,毛包幹細胞自身も周囲の細胞に対してニッチを提供し,周囲細胞の運命や機能をコントロールしていることが明らかとなってきた.このような毛包幹細胞- ニッチ間のクロストークは,毛包幹細胞の動態制御のみならず,毛包の高次構造の構築や,器官全体としての調和の取れた高次機能の発現においても重要であると考えられる.本稿では,毛包幹細胞による立毛筋ニッチの形成について紹介する.
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