特集 細胞分裂131年目の真実:分子から動態へ
染色体分配を司る動原体と微小管の相互作用
田中 耕三
1
1東北大学加齢医学研究所 分子腫瘍学研究分野
キーワード:
Hela細胞
,
セントロメア
,
微小管
,
生物モデル
,
キネトコア
,
紡錘体
,
染色体分離
,
Aurora Kinases
,
KNTC2 Protein
,
Polo-Like Kinase
,
AF15q14 Protein
Keyword:
Centromere
,
HeLa Cells
,
Microtubules
,
Spindle Apparatus
,
Models, Biological
,
Kinetochores
,
Chromosome Segregation
,
Aurora Kinases
,
Polo-Like Kinase 1
,
NDC80 Protein, Human
,
CASC5 Protein, Human
pp.291-296
発行日 2013年2月22日
Published Date 2013/2/22
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染色体が細胞分裂の際に均等に分配されるためには,動原体が紡錘体を構成する微小管と正しく結合することが鍵となる.動原体の微小管末端への結合とその制御の分子機構についての理解は近年急速に深まっている.一方,動原体が微小管に効率良く捕捉され,紡錘体中央に整列する仕組みについては不明な点が多く,この過程には動原体の微小管側面への結合という,もう1つの結合様式が関与することが示唆されている.本稿では,動原体と微小管の相互作用の分子機構についての最新の知見を紹介するとともに,2つの結合様式の使い分けによる効率的な染色体整列の仕組みについて考察する.
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