特集 細胞分裂131年目の真実:分子から動態へ
動物と植物におけるオーグミンの分裂期スピンドル形成への寄与
中岡 由貴
1
,
上原 亮太
1名古屋大学 大学院理学研究科博士課程細胞内ダイナミクスグループ
キーワード:
Hela細胞
,
Tubulin
,
細胞分裂
,
ショウジョウバエ属
,
微小管
,
微小管結合タンパク質
,
シロイヌナズナ属
,
コケ類
,
中心体
,
紡錘体
,
植物細胞
Keyword:
Cell Division
,
Drosophila
,
HeLa Cells
,
Microtubule-Associated Proteins
,
Microtubules
,
Spindle Apparatus
,
Tubulin
,
Arabidopsis
,
Centrosome
,
Bryophyta
,
Plant Cells
pp.263-268
発行日 2013年2月22日
Published Date 2013/2/22
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細胞分裂制御の根本的な仕組みを理解するためには,多様な生物種における細胞分裂様式の相違点を検証することが有益であると考えられる.動物,植物の細胞構造は大きく異なっており,細胞分裂を司る仕組みにどの程度の共通性があるかについては不明な点が多い.例えば,中心体を持つ動物細胞と中心体を持たない多くの陸上植物細胞では,異なる仕組みで分裂期の微小管を用意していると長年考えられてきた.しかし最近,中心体非依存的な微小管生成を担うタンパク質複合体“オーグミン”が動植物細胞で共通してスピンドル形成に重要な役割を果たすことがわかり,幅広い種を超えて共有された分裂制御メカニズムが明らかになりつつある.
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