特集 脳神経内科疾患での画像の役立て方:脳神経内科医との対話
脳炎診療における画像の役割
半田 秀雄
1
1千葉大学大学院医学研究院脳神経内科学
キーワード:
自己免疫性脳炎
,
ウイルス性脳炎
,
細菌性髄膜炎
Keyword:
自己免疫性脳炎
,
ウイルス性脳炎
,
細菌性髄膜炎
pp.530-541
発行日 2025年4月25日
Published Date 2025/4/25
DOI https://doi.org/10.15105/GZ.0000006234
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● MRIは脳炎の鑑別診断に不可欠であり,MRI異常の有無や異常部位のパターン,拡散制限や造影効果の有無などによって鑑別は異なる.
● 自己免疫性脳炎は2008年の抗NMDAR抗体の発見以降,新規自己抗体が次々と報告され,抗体特異的な臨床像やMRI所見が明らかになっている.
● 自己免疫性GFAPアストロサイトパチー,抗MOG抗体陽性皮質性脳炎のように特徴的な画像異常を呈する場合があるが,抗NMDAR抗体脳炎やその他の自己免疫性脳炎では画像異常が出現しにくい場合や画像異常が遅れて出現する場合などがあり,留意が必要である.脳炎は,臨床像と画像所見を総合的に判断して診断する必要がある.

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