画像診断と病理
粘液線維肉腫
原嶋 十考
1
,
中川 純一
1
,
原田 太以佑
1
,
坂本 圭太
1
,
工藤 與亮
1
,
中里 信一
2
,
清水 亜衣
2
1北海道大学病院放射線診断科
2北海道大学病院病理診断科
pp.1158-1159
発行日 2020年9月25日
Published Date 2020/9/25
DOI https://doi.org/10.15105/GZ.0000001930
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80歳台,男性.右膝外側に腫瘤を自覚,増大傾向を示し,近医受診.皮膚生検では粘液性の排液を認め,確定診断には至らなかったが悪性腫瘍が疑われたため当院紹介受診.MRIで右大腿右腹側の皮下脂肪織内を主座として,53×25×53mm大の比較的境界明瞭,分葉状の腫瘤を認め,腫瘤により外側膝蓋支帯や外側広筋は深部に圧排されていた.T1強調像では大部分が筋と等信号で,一部に淡い高信号を認めた.T2強調像では強い高信号を示し,内部に索状・網状の低信号を伴っていた).造影MRIでは不均一に造影され,一部はT2強調像での低信号に一致するような索状・網状の造影効果を認めた.粘液腫様基質を有する肉腫が疑われ,腫瘤周囲にはT1強調像で筋と等信号,T2強調像で高信号の筋膜に沿うような線状・網状の領域が広がり,造影MRIで同様の淡い造影効果を認めた.
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