特集 進展経路からアプローチする頭頸部癌の画像診断
2. 鼻副鼻腔癌に関連する進展経路 2.5 翼状突起進展
藤間 憲幸
1
1北海道大学病院放射線診断科
キーワード:
翼状突起進展
Keyword:
翼状突起進展
pp.835-837
発行日 2019年6月25日
Published Date 2019/6/25
DOI https://doi.org/10.15105/GZ.0000001200
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上顎洞癌において翼状突起進展はT4aに相当する.手術加療が行われる場合,翼状突起部を含めた拡大上顎切除術が行われるが,局在が深部に位置しているため,この領域は術野がとりづらく,また,翼突筋周囲の豊富な血流によって出血も多くなりがちである.化学放射線療法後の再発病巣における救済手術の際にも,前述と同様な理由にて,この部分の残存は厄介である.また,上顎歯肉癌も(領域的には鼻副鼻腔癌ではなく口腔癌だが)進行例ではこの領域にしばしば進展する.口腔癌としては翼状突起の進展はT4bに分類される.
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