特集 スポーツ外傷・障害の画像診断
序説
上谷 雅孝
1
1長崎大学大学院医歯学総合研究科放射線診断治療学
pp.515-515
発行日 2019年4月25日
Published Date 2019/4/25
DOI https://doi.org/10.15105/GZ.0000001120
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本特集では,日常診療でしばしば認められるスポーツ外傷・障害の画像診断について,代表的な症例を示し,損傷のメカニズムと臨床所見,画像診断の要点,治療方針との関連などについて,第一線で活躍する先生方に最近の知見も含めてまとめていただいた.スポーツ外傷・障害の診断には,それに関連したスポーツやトレーニングの種類と期間,急性外傷の有無と外傷機転,症状,身体所見が重要であり,これらの情報だけで診断が行われることも少なくない.MRIやCTを含めた画像診断は,これらの診断をさらに早期に確実に行うことを可能にするだけでなく,治療効果の判定あるいは治療効果が十分得られない症例における原因の精査として行われる.特に第一線で活躍するスポーツ選手にとってはなるべく早く競技に復帰する必要があり,損傷の有無だけでなく,その程度を明確にし,診断方針を早急に決定する必要がある.また,損傷を目にみえる形で選手本人に提示することは,治療や安静の必要性と方法をわかりやすく説明するためにも有用性が高い.このような背景を考えると,画像診断の役割と責任はきわめて大きいことがわかる.
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