特集 がん・免疫・代謝・発生におけるM1/M2分類を超えたマクロファージの機能
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大島 正伸
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1金沢大学がん進展制御研究所 腫瘍遺伝学研究分野
pp.1230-1232
発行日 2014年11月22日
Published Date 2014/11/22
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ロシアの研究者Ruslan M. Medzhitov により,生体に侵入した異物を貪食して排除する貪食細胞が発見され,宿主細胞による生体防御機構の存在が明らかになった.その中で中心的な役割を果たす大型のアメーバ状の貪食細胞がマクロファージと命名され,生理学的および病理学的な状況での役割が次第に明らかにされた.マクロファージは異物の排除や抗原提示など,自然免疫,獲得免疫反応において役割を果たすが,最近の研究から,がんをはじめとする多くの疾患でも重要な働きをしていることが明らかになってきた.その多彩な機能のため,マクロファージの分類や役割については,その起源も含めていまだ不明な点が多く残されている.
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