連載 突撃!! 循環器診療についてショウジ先生に聞いてみた!第6回
強心薬が先か,利尿薬が先か?そしてニトロとNPPVの使い時はいつ?
⼭⼝ 裕崇
1
,
川上 将司
2
1飯塚病院 総合診療科
2飯塚病院 循環器内科
pp.504-508
発行日 2025年3月1日
Published Date 2025/3/1
DOI https://doi.org/10.15104/th.2025040021
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あっという間に,もう3 月! 桜も咲いてくる頃で,新年度が目前ですね!! 前回は心筋梗塞を軸に,心筋虚血との向き合い方について深めていきました.虚血が起こると心筋の拡張障害から進展していくという“ischemic cascade”を意識しつつ,時相を合わせてフォローすることの大切さも学びました.
さて,日常診療では呼吸困難や胸部症状をみて,うっ血もあるし組織低灌流もあるし……どちらから介入すればよいのか,逡巡してしまうこともあります.これさえ使っておけばよい!というような確立したエビデンスでもあれば嬉しいのですが.胸部レントゲン画像が真っ白で酸素投与も必要だと,低血圧も心配だけれども恐る恐るフロセミド静注……というのは,割とありがちな間違ったプラクティスかもしれません.
「⼼不全」と十把一絡げにせず,まず右⼼系と左⼼系のどちらが問題なのか,肺うっ⾎(=肺水腫)で困っているのかポンプ失調(=低心拍出)で困っているのかを分けて考えることが大事であるのはわかってきましたが,いざ治療となるとわからないことばかり…….そこで,ショウジ先生に聞いてみた!

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