特集 皮膚外用薬を使いこなす!
乾癬[ステロイド/ ビタミンD3配合剤]
石塚 洋典
1
1大阪大学大学院医学系研究科 情報統合医学講座 皮膚科学
pp.821-824
発行日 2024年7月1日
Published Date 2024/7/1
DOI https://doi.org/10.15104/th.2024070024
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Point
・尋常性乾癬(PSO)は皮膚の慢性炎症性疾患で,最も頻度の高い病型である局面型乾癬の診療におけるプライマリ・ケア医の果たす役割は大きい.
・乾癬の皮膚では持続性の毛細血管の拡張と炎症細胞の集簇が見られる.分子免疫学的にはIL-23/IL-17経路が主要な役割を果たすことが知られており,生物学的製剤による治療的介入が高い有効性をもたらす.
・軽症のPSOにおいてはステロイドとビタミンD3(VD3)外用薬の配合剤が有効であり,とくにドボベット®などの配合剤が推奨される.
・新たな分子免疫学的治療法によってPSOの治療は転換期を迎えている.新規製剤の登場により,外用薬は初期や軽症のPSO治療で重要な役割を果たし続けると考えられる.
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