特集 ポストコロナの感染症
予防医学
新型コロナワクチンの最新事情
守屋 章成
1,2
1長崎大学大学院 熱帯医学・グローバルヘルス研究科 博士前期課程(熱帯医学コース)
2名古屋検疫所
pp.354-360
発行日 2023年3月1日
Published Date 2023/3/1
DOI https://doi.org/10.15104/th.2023030011
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
はじめに
本特集は“ポストコロナ社会”に向けて感染症全般を俯瞰するのが目的である.しかし今後数年間のごく近い将来では,“ポストコロナ社会”といえども新型コロナワクチンの意義は失われないだろう.後述のとおり,新型コロナワクチンは季節性インフルエンザワクチンに似た位置づけになってきた.ウイルス変異によっては,設計変更を繰り返して反復接種を要するであろう. なお,日本では2022 年12 月末までに累計約3.7 億回の新型コロナワクチン接種が行われたが,うち99.9%以上がファイザー製またはモデルナ製のmRNAワクチンである1).よって本稿では,効果および安全性についてはmRNAワクチンについてのみ述べる.
Copyright© 2023 NANZANDO Co.,Ltd. All Rights Reserved.