特集 今こそ知りたい! JAK阻害薬 適応の拡大を追いかける & 免疫系に強くなる
JAK阻害薬と免疫系にはたらくくすり① ヤヌスキナーゼとJAK阻害薬
吉村 昭彦
1
1東京理科大学 生命医科学研究所 分子病態学部門
pp.211-216
発行日 2025年2月5日
Published Date 2025/2/5
DOI https://doi.org/10.15104/ph.2025020012
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
Key Points
ヤヌスキナーゼ(JAK)はさまざまなサイトカインのシグナルを細胞内に伝える「シグナル変換酵素」である.
JAKにはJAK 1,JAK 2,JAK3,TYK2の4種類があり,サイトカインの受容体に会合している.サイトカイン受容体によって使われるJAKが異なる.
JAK1,JAK2,TYK2は広範な細胞に発現しているが,JAK3は血液系,免疫系の細胞にのみ発現し,共通γ鎖に会合する.
JAK阻害薬の多くはATP競合型であり,サイトカインの作用を遮断することができる.JAK選択性により抑制するサイトカインが若干異なる.
JAK阻害薬は自己免疫性疾患やアレルギー性疾患の治療に使われる.適応する疾患は現在拡がりつつある.
Copyright © 2025 NANZANDO Co.,Ltd. All Rights Reserved.