特集 肝障害時の薬物療法 肝機能を考慮したマネジメントの基礎と実践
肝障害を合併する患者の薬物療法マネジメント 脂質異常症×肝障害
宮田 大資
1
,
高田 龍平
1東京大学医学部附属病院 薬剤部
キーワード:
横紋筋融解症
,
化学物質誘発肝障害
,
肝臓疾患
,
脂質低下剤
,
脂質異常症
,
HMG-CoA Reductase Inhibitors
,
医薬品添付文書
,
服薬管理
,
Ezetimibe
,
Fibric Acids
,
Lomitapide
,
薬物使用禁忌
,
Evolocumab
Keyword:
Hydroxymethylglutaryl-CoA Reductase Inhibitors
,
Hypolipidemic Agents
,
Liver Diseases
,
Ezetimibe
,
Rhabdomyolysis
,
Contraindications, Drug
,
Chemical and Drug Induced Liver Injury
,
Medication Therapy Management
,
Fibric Acids
,
Dyslipidemias
,
BMS201038
,
Evolocumab
pp.3606-3613
発行日 2020年12月5日
Published Date 2020/12/5
DOI https://doi.org/10.15104/J01461.2021085884
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<Key Points>◎メタボリックシンドロームの有病率上昇に伴い、肝障害患者における脂質異常症治療の重要性は高まることが想定される。◎スタチン系薬剤は主に肝臓から消失するため、肝障害患者においては血中濃度の上昇に伴う横紋筋融解症などに注意する必要がある。◎ミクロソームトリグリセリド転送タンパク(MTP)阻害薬であるロミタピドは、副作用として高頻度に肝障害が発生することから、投与に際して肝機能の変動に注意が必要である。◎肝障害患者では肝腎症候群により腎機能が低下することがあるため、フィブラート系薬剤などの腎排泄性の薬剤にも注意を要する。◎肝障害時の薬物動態変動を説明し、用量調節の指標となる新たな肝機能指標の開発が望まれる。
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