Japanese
English
報告
両親学級に参加した夫の体験とニーズ—参加前中後と出産後の面接調査から
Experiences And Needs of Husband Who Participated in Parents' Class
宮内 隆弘
1
,
大宮 朋子
2
Takahiro MIYAUCHI
1
,
Tomoko OOMIYA
2
1東邦大学医療センター大森病院
2筑波大学 医学医療系
1Toho University Omori Medical Center
2University of Tukuba
キーワード:
両親学級
,
夫のニーズ
,
父親意識
,
妊娠・出産
Keyword:
両親学級
,
夫のニーズ
,
父親意識
,
妊娠・出産
pp.87-95
発行日 2018年2月1日
Published Date 2018/2/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.7011200075
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目的
両親学級に参加した夫を対象に面接調査を行い、両親学級参加前、参加時、参加直後の体験や出産後の思いとニーズを明らかにすることを目的とした。
対象と方法
両親学級に参加した夫2名を対象に半構造的インタビューを実施した。インタビューでは両親学級での体験や思い、出産後の体験について尋ねた。対象者の了解を得てインタビューの内容をICレコーダーに録音し、録音されたものを逐語録に起こしてデータとした。データを繰り返し読み、意味内容の類似するものを集めてコーディング、カテゴリ化し、質的な内容分析を行った。
結果
インタビューの内容を両親学級参加前、参加時と参加直後、出産後と時系列に沿って分析した結果、55のサブカテゴリから【妊娠・出産に対するイメージの無さ】、【男性としては居心地が悪い空間】、【父親としての当事者意識が得られない】、【育児をしてみての両親学級での技術指導の満足感】など18のカテゴリが抽出された。
考察・結論
夫は妊娠・出産に対する現実味が乏しく、両親学級参加後においても子どもが産まれる実感がわきづらいため、父親になること(であること)の実感が得られるような情緒面の支援の必要性が示された。また、両親学級は男性にとって居心地が悪いことが挙げられ、男性が参加しやすい両親学級の雰囲気や男性同士の交流の機会を設ける必要があると考えられた。育児・育児技術のイメージの獲得に関しては、実際に育児技術を行う演習を通した指導へのニーズが示された。実際に育児をしてみて生じたニーズとして、子どもの成長過程に合わせたより具体的かつ継続的な育児の知識と技術の指導へのニーズが示された。
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