特集 夫立ち会い分娩
「夫参加のお産」を試みて
山人端 愛子
1
,
我那覇 郁子
1
,
東山盛 幹子
1
,
友寄 明子
1
,
島袋 真澄美
1
,
大城 民子
1
1産科婦人科・首里クリニック
pp.686-689
発行日 1986年8月25日
Published Date 1986/8/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1611206935
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はじめに
出産の場は,日本の社会通念として,これまで男子禁制であった。しかし,欧米の影響を強くうけた社会生活の様相の変化に伴って,わが国でも,ラマーズ法による分娩,夫参加によるお産が試みられるようになってきた。沖縄県でも,夫婦でお産に臨むことに関心が高まりつつあり,当クリニックでは,そのニーズに応えるため,昭和56年から今日に至るまで,「夫参加によるお産」を積極的に推進し,実施している。
家族のあり方が問われている現在,夫参加によるお産は,夫婦の精神的な結びつきの象徴とも理解できるし,親と子の絆の原点とみることもできる。さらに,夫の参加によって出産そのものが楽になるという効果も期待できる。今回,当クリニックで「夫参加のお産」を体験した夫婦を対象に意識調査を行ない,同時に感想を聞く機会を得たので,その結果を考察し報告する。
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