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1.はじめに
認知症看護認定看護師(2003年当初は老人痴呆看護,2004年に認知症高齢者看護,2007年に認知症看護として分野特定)については,日本老年看護学会(以下,本学会)の理事等が当初のカリキュラムを作成するなど,発足に関わってきた.毎年開催される学術集会は,認定を受けた者による交流集会開催やシンポジストとしての登壇など,認定後の研鑚の機会になっている.また,認知症看護認定看護師会発足にあたり支援するなど,多くの関わりをもってきた.
本学会の委員会活動でも,専門看護師・認定看護師活動推進委員会(以下,本委員会)をもち,主として老人看護専門看護師(以下,GCNS),認知症看護認定看護師(以下,DCN)の活動を推進しようと努力している.GCNSは人数も2019年7月現在,144人(日本看護協会,2019a)で,メーリングリストや卒業した大学院との繋がりがある.本学会のホームページには自己紹介のページをもつなど,本学会とも密接に関わっている.一方,DCNはこの数年のうちに認定者数が増えている.この調査を準備していた2019年7月では1,237人の認定者がおり(日本看護協会,2019b),最新のデータ(2019年12月)(日本看護協会,2019c)では,1,587人となっている.現在では,本学会にも多くのDCNが会員となっている一方で,本学会とつながりがないDCNも多い.それぞれの職場や地域でDCNとしての活動を展開していると思われるが,その成果や課題が把握できていない.診療報酬で認知症ケア加算Ⅰ・Ⅱが算定されるようになり,DCNへの期待も大きくなっている.その成果はより広くアピールすべきである.また,学んだ学校の教員が交代したり,休校となったりしていることから,DCNが相談できる場や研鑽の場が乏しくなっている現状がある.課題に対しては,本委員会としてもフォローしたいと考えている.
以上のことから,DCNの活動内容とその成果,本学会への要望を明らかにし,本委員会がどのように支援できるかを検討するために本委員会の企画によりDCNの活動実態調査を行った.本報告ではこの調査全体のうち,DCNの活動内容とその成果について報告する.
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