Japanese
English
実践報告
尿失禁がある重度認知症高齢者への超音波支援排尿誘導(USAPV)の実践報告
Practice Report of Ultrasound-assisted Prompted Voiding for Dementia with Urinary Incontinence
瀧本 まどか
1
,
谷口 珠実
1
Madoka Takimoto
1
,
Tamami Taniguchi
1
1山梨大学大学院総合研究部
1Graduate School of Medicine, University of Yamanashi
キーワード:
認知症
,
尿失禁
,
超音波支援排尿誘導
,
下部尿路機能評価
,
膀胱用超音波画像診断装置
Keyword:
認知症
,
尿失禁
,
超音波支援排尿誘導
,
下部尿路機能評価
,
膀胱用超音波画像診断装置
pp.140-146
発行日 2021年1月31日
Published Date 2021/1/31
- 販売していません
- Abstract 文献概要
- 参考文献 Reference
抄録
今回,重度アルツハイマー型認知症があり,尿意や尿失禁を訴えず,排泄介助を払いのける動作が認められる90歳代女性入院患者に対し,膀胱用超音波画像診断装置リリアムα-200®(以下,リリアム)を用いて下部尿路機能評価と超音波支援排尿誘導(USAPV)を実践し,トイレで排尿ができた成功事例を報告する.USAPVの方法は,膀胱内尿量を24時間連続計測し,下部尿路機能評価および最大膀胱内尿量の75%を目安に排尿誘導を行い,排尿誘導の看護実践内容と対象者の反応を記述した.リリアム装着中は,プローブや本体を気にする様子はみられず,3回中2回はトイレで排尿ができた.下部尿路機能は,24時間尿量1,832ml,排尿回数7回,平均1回尿量262ml,残尿量21mlであった.排泄介助を拒む重度認知症患者であっても,リリアムを用いて下部尿路機能評価とUSAPV実施によりトイレで排尿ができることが示された.
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