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特集 「日本老年看護学会第25回学術集会」
会長講演
高齢者の“声”をきいていますか?―当事者とともに創る超高齢看護学
Are You Listening to the Voice of Elderly?: Super Gerontological Nursing Created with the Elderly
原 祥子
1
Sachiko Hara
1
1島根大学医学部看護学科
1Shimane University, Faculty of Medicine, School of Nursing
pp.5-8
発行日 2021年1月31日
Published Date 2021/1/31
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- Abstract 文献概要
- 参考文献 Reference
Ⅰ.はじめに
わが国は世界に先駆けて超高齢社会に突入し,2018年には75歳以上人口が65〜74歳人口を初めて上回り(内閣府,2019),今後さらに複雑さを増すことが予測される超高齢社会を迎えている.また,2019年の日本人の平均寿命は女性が87.45歳,男性が81.41歳でいずれも過去最高を更新し(厚生労働省,2020),医療の進歩によって,多くの人が長生きできる時代にもなった.これまでだれも経験してこなかった超高齢・長寿社会の渦中で,いままさに新しい生き方を創造し続けている当事者の“声”に,老年看護に携わるわれわれはきちんと耳を傾けられているだろうか.
本稿では,「高齢者の“声”」の真に迫りながら,「当事者とともに創る」とはどういうことかについて考えてみたい.
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