連載 認知症の人とその家族から学んだこと—「……かもしれない」という、かかわりの歳月のなかで・第18回
認知症1人ひとりの声をきくということ
中島 紀惠子
1,2
1新潟県立看護大学
2北海道医療大学
pp.754-755
発行日 2018年10月15日
Published Date 2018/10/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1688201028
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私の声が見えますか?
声はからだの動きであり、ことばはからだの一部である。
30年以上も前、私は、認知症の人と直に触れ合って彼らのからだを覆っている苦しみの様態を知る方法を探りたいと思い、不定期に特別養護老人ホーム(以下、特養)へ出向いては、職員を補助するような関わりをしていた。しかし、介助するたびに、入居者のからだに了解なしに触ってしまったというような何ともいえない心苦しさを体験した。
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