第15回日本糖尿病教育・看護学会学術集会報告 ●シンポジウム2
倫理的側面からみた糖尿病看護の実践と研究
臨床現場で遭遇する事例を倫理的問題で振り返る―患者の意思を尊重したケアに近づくために
杉宮 伸子
1
Nobuko Sugimiya
1
1東邦大学医療センター大森病院 看護部
1Toho-University Medical Center Omori Hospital
pp.75-77
発行日 2011年3月15日
Published Date 2011/3/15
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≪はじめに≫
糖尿病患者は合併症の出現や進行を予防するために,日常生活のあらゆる場面で自己決定をしており,その自己決定の連続の上に糖尿病治療は成り立っている.そして,私たち看護師はそれを支えるために,患者の現在,過去,思い描いている未来,考え方を理解しようと,生活の細部にわたる情報を得る.時には患者自身が気づかないでいる思いを引き出すこともある.この当たり前のような行為の中に何かしらの倫理問題は潜んでいないだろうか.私は日々の患者との関わりを振り返り,いくつかの問題点を見出した.
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