日本老年看護学会第10回学術集会特集 シンポジウム
高齢者ケア施設におけるターミナルケアに関する課題
小野 幸子
1
1岐阜県立看護大学
pp.25-29
発行日 2006年3月15日
Published Date 2006/3/15
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- 文献概要
本学では,県内の看護職の質的向上を目指してさまざまな取組みをしており,その一つに看護実践研究指導事業があります.本日はその一環として取り組んでいる高齢者ケア施設,ことに平成13年度から平成15年にわたった県下の全特別養護老人ホーム(以下特養と省略)66施設の看護職を対象に各施設に個別訪問して得た情報と,同じく平成13度より特養の看護職を対象とした2か月に1回の検討会を通じて得た情報をもとに,死の看取りを含むターミナルケアに焦点を当てて,その現状をお示しし,本課題について皆様と検討したいと考えます.
それでは,看護実践研究指導事業を通じて得た現状からご紹介します.まず,本県における『死の看取りを含むターミナルケアに関する施設方針』の実態です.利用者や家族の求めに応じて死の看取りをする方針の施設は全国平均より低い5割(33施設)であり,看取りをしない方針の施設は約4割(26施設),明確な方針なしの施設が約1割(7施設)でした.
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