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はじめに
総務庁統計局の統計によれば,平成11年度の総人口(速報)に占める65歳以上の人の割合は16.7%である.これは,前年に比べて増加しており人口の高齢化がさらにすすんでいる,と指摘されている.あわせて年少人口の減少がみられる少子高齢化社会の中で,国民の健康と福祉に関連する政策や対応は多方面から進められている.高齢者にとっては,老化に伴う健康問題や日常生活の基本的動作の低下はさけられない現象である.一方,高齢者のもつ能力に応じて,少しでも人間としての尊厳を保ち,日常生活に適応できるようにしていくことは,看護職の重要な役割である.
ところで高齢者を対象に看護活動を展開していくためには,看護職の自らの研鑚とともに,高齢者をとりまく社会の動きに敏感に反応して将来の方向性を見据えることが必要である.そこでまず,本学会員の研究活動の現状や関心がどのようなものであるか,老人看護領域の専門看護師について,また国民的な課題である介護保険制度についてどのような認識をもっているのかを通して,老年看護に携わっている看護職の現状や意識を明らかにすることが意義あることと考えた.
そこで本学会の研究活動推進委員会は,会員の研究活動の推進に寄与する役割があり,本学会員を対象に以下のような調査を実施した.これらの結果を通して,本研究活動推進委員会や本学会の活動を考える資料になればと思う.
調査目的:①会員の研究活動の現状と関心を知り,研究活動推進委員会の課題,方向性を検討する資料を得る.②専門看護師(老人看護)に関する会員の意識を明らかにし,今後取り組む課題や方向性を検討する.③介護保険制度に関する会員の意識を明らかにし,今後取り組む課題や方向性を検討する.
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