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1.若手アカデミープロジェクトの立ち上げとこれまでの活動
日本災害看護学会若手アカデミープロジェクト(以下、PJとする)は、⑴災害に関する見解や災害看護の未来に関して、なすべき事業等を検討し、日本災害看護学会理事会へ提言すること、⑵若手の教育・研究・実践家のネットワークを形成し、自律的に運営しながら、災害看護の未来に貢献することを目的に、2019年9月より南裕子副理事長、神原咲子担当理事の呼びかけにて、6人のメンバーで立ち上げ準備を開始した。初年度の活動は、災害看護学の未来に関する提言を行い、若手アカデミーPJの活動方針を提案していくことであった。初めに、日本災害看護学会が今後成すべき重要な課題について、遠隔システムを用いてメンバー間で協議を重ねた。結果、災害関連死に焦点化され、平成28年熊本地震における災害関連死の実態と看護職による支援について分析し、災害発生時に必要な看護支援の検討を行った。調査結果を基にした『災害関連死の予防に向けた避難環境およびケア体制に関する提言書』を日本災害看護学会理事会へ提出後、2020年度に若手アカデミーPJが設置された。なお、初年度の調査結果は、第22回日本災害看護学会で発表した。
一方、2019年12月に中華人民共和国から始まった新型コロナウイルス感染症(以下、COVID-19とする)は世界的に拡大の一途をたどり、2020年10月5日時点で、世界のCOVID-19感染者は3,500万人、死者は103万人を超える(Johns Hopkins University & Medicine, 2020)パンデミック災害になっている。国内でも、首都圏を中心に感染者数が増え、2020年10月5日時点で感染者は8万5千人を超えた(厚生労働省,2020a)。この状況に対し、私たちは、若手アカデミーPJの活動に合わせ、個々の専門性や立場を生かしCOVID-19対応に関わってきた。本報告では、これまでの活動について記載する。
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