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【シンポジウム】 災害看護構築の進化に向けて〜各看護専門領域の統合と実践へのつながり〜
母性看護の立場から
From the Standpoint of Maternal Health Nursing
山本 あい子
1
1兵庫県立大学地域ケア開発研究所
pp.81-92
発行日 2011年5月31日
Published Date 2011/5/31
DOI https://doi.org/10.11477/mf.7008200112
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1.はじめに
今日の内容は、5年間にわたる文部科学省21世紀COEプログラムの活動結果に基づいています。このプログラムにおいて母性班では、3つの主な活動を行ってきました。一つは、災害という特殊な「状況」と「対象者」の理解に向けて、阪神・淡路大震災、新潟県中越大震災・新潟県中越沖地震発生後に、妊婦ならびに育児中の母親を対象として、健康や生活状態を明らかにしたこと。その結果、災害時のセルフケア能力や生活変化への対応力の不足が明らかとなったことから、災害時の対応力を強化するためのガイドラインを作成したこと。そして、災害への備えの具体的な行動を起こすための教育プログラムを作成し、介入研究によりその効果を検証したことです。今日は、災害と看護学領域の一つである母性看護について、災害時の妊産褥婦さんを理解する上での具体的な知識やこれらの方々に対する看護ケアについて、またこれらを踏まえて、看護基礎教育に含める内容や教育方法について述べます。さらに、災害看護学の構築に向けて、既存の知識の整理をし、看護基礎教育への示唆を考えていきたいと思っています。
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