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資料
術後補助ホルモン療法中の乳がん患者の体重変化と体重変化に関連する要因
Weight Changes and its Factors in Breast Cancer Survivors Undergoing Adjuvant Hormonal Therapy
村上 美華
1
,
山下 真由
2
,
地下 奈緒
3
,
国府 浩子
4
Mika Murakami
1
,
Mayu Yamasita
2
,
Nao Jige
3
,
Hiroko Kokufu
4
1熊本大学大学院保健学教育部
2熊本赤十字病院
3前 独立行政法人地域医療機能推進機構人吉医療センター
4熊本大学大学院生命科学研究部
4Graduate School of Life Sciences, Kumamoto Universiy
キーワード:
乳がん
,
体重変化
,
術後補助ホルモン療法
,
breast cancer
,
weight change
,
adjuvant hormonal therapy
Keyword:
乳がん
,
体重変化
,
術後補助ホルモン療法
,
breast cancer
,
weight change
,
adjuvant hormonal therapy
pp.149-154
発行日 2017年12月31日
Published Date 2017/12/31
- 販売していません
- Abstract 文献概要
- 参考文献 Reference
- サイト内被引用 Cited by
Ⅰ.緒言
乳がん患者は年々増加し,女性の臓器別がん罹患率では第1位となっている.乳がんの罹患率上昇の背景には,女性のライフスタイルの欧米化が存在しているといわれ,初潮年齢の若年化,閉経年齢の高齢化,肥満による体内の高エストロゲン環境が,乳がんの発生を増加させていると推察されている.特に,閉経後の体重増加は,乳がんのリスクをあげるといわれ,河合1)の日本人を対象とした疫学的研究結果においても,BMI(body mass index)が高いほど閉経後乳がん罹患リスクが高くなる傾向を認めている.
乳がん患者の肥満や体重増加は,欧米では問題となっており,生命予後に影響を及ぼす2)3)ばかりか,心血管疾患や代謝疾患のリスク4)5)となり,心理社会的問題を含めてQOLに影響を及ぼすことが指摘されている3)6).体重増加の要因として,過剰な食事摂取7)や活動量の低下8)などが挙げられているが,化学療法やホルモン療法に伴う関節や筋肉痛が体重コントロールの障害となることが報告されている9).また,皮下脂肪が体表のリンパ管を圧迫するため,肥満は患側上肢のリンパ浮腫の誘因・増悪因子である.
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