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研究報告
緩和ケア病棟における新人看護師の経験の特徴—一般病棟の臨床経験を有する看護師の場合
The Experiences of Nurse Who are New to the Palliative Care Setting: Case of the Transitions from the Med-Surge
畠山 とも子
1
,
手島 美子
2
Tomoko Hatakeyama
1
,
Yoshiko Tejima
2
1福島県立医科大学看護学部
2佑和会木村病院
1Faculty of Nursing, Fukushima Medical University
2Yuwakai Kimura Hospital
pp.44-49
発行日 2007年12月28日
Published Date 2007/12/28
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Ⅰ.はじめに
ホスピス・緩和ケア病棟(以下,緩和ケア病棟)の看護師を対象にした研究は多数行われているが,主にストレスやバーンアウトに関するものが多くみられる1)〜7).さらに経験を積んだベテランの看護師の実践知に関する研究8)〜10)もある.しかし,緩和ケア病棟に入って間もない時期の看護師に焦点を当てた研究は少ない.また,緩和ケア病棟は現在166を数え,病棟数の増加に伴い質の問題も指摘され,教育プログラムの充実が求められているが,行われているサービスも教育プログラムも施設によってさまざまである.緩和ケア病棟では,一般病棟での臨床経験を採用条件として挙げているところが多い.Benner11)は,「1つの実践領域でより高いレベルの技能をもつ看護師でも,自分の知らない領域または状況に置かれれば,初心者のレベルに分類されることがありうる」ことを示唆している.筆者の経験でも,一般病棟の経験豊富なベテランの看護師が,緩和ケア病棟で患者の側に居られない場面が少なくないことが気になっていた.一般病棟での経験がある看護師が,緩和ケア病棟に入って間もない時期にどのような経験をしているのかを明らかにすることを目的に研究を行った.
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