Japanese
English
資料
がん患者のリンパ浮腫に対する複合物理疎泄療法(CDP)の実践状況
Clinical Study of Complex Decongestive Physiotherapy for Lymphoedema
木村 恵美子
1
,
河内 香久子
1
Emiko Kimura
1
,
Kakuko Kawachi
1
1青森県立保健大学看護学科
1Aomori University of Health and Welfare
pp.33-40
発行日 2006年7月25日
Published Date 2006/7/25
- 販売していません
- Abstract 文献概要
- 参考文献 Reference
Ⅰ.はじめに
これまでリンパ浮腫は治らないから仕方がないとされてきたが,徐々にリンパ浮腫へのケア方法に対する関心が高まり看護系専門誌などでも特集1)2)が組まれ,テレビ等のメディアでも患者の生の声を聞く機会も増えてきている.このようなリンパ浮腫に対する社会の注目は,2000年現在で12万人以上いる3)といわれる患者の苦しい現状の理解や医療側のケアに対する意識向上に影響してきている.近年リンパ浮腫への最も効果的な療法であるフェルディ式複合物理疎泄療法(complex decongestivephysiotherapy;CDP)は,看護師をはじめ医師4)〜6)や理学療法士7),CDPフェルディ公認教師8)9)等多職種から紹介されている.看護におけるリンパ浮腫ケアの研究報告は,リンパ浮腫ケアに関する文献を検討し看護の現状を報告したもの10),ターミナル期におけるCDPのケア方法11),下肢リンパ浮腫ケアやマネジメント方法の紹介12)〜14),浮腫のある患者の緩和ケア15),外来でのリンパ浮腫ケアや患者指導16)17)等があり,学会発表でも,CDPをケアに取り入れた症例報告18)19),リンパ浮腫患者の皮膚血流量20)等がある.しかし臨床においてどのようにCDPが取り入れられてリンパ浮腫ケアが行われているか,その全国的な実態調査は見当たらない.そこでCDPを取り入れている施設のリンパ浮腫ケアの実践状況を明らかにすることとした.
Copyright © 2006, Japanese Society of Cancer Nursing All rights reserved.