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第25回日本看護科学学会学術集会 シンポジウムⅡ
動き続ける看護の場―政策と実践の連動
Nursing on the Move: A Collaboration between Policy Development and Nursing Practices
榮木 実枝
1
,
リボウィッツ志村 よし子
2
1東京大学医学部附属病院
2青森県立保健大学
pp.68-75
発行日 2006年3月20日
Published Date 2006/3/20
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- Abstract 文献概要
- 参考文献 Reference
【趣旨】21世紀の医療は,患者中心の医療,安全かつ効率的な医療提供システムの構築にむかい動きつつある.過去にないスピードで多様化する社会ニーズ,医療政策,看護実践の挟間から現在,看護に求められている課題を共有し,解決に向けて討議し,看護の質向上という同じ目的を目指して方向性を探った.
【基調講演】田村やよひ氏の基調講演は「看護政策の動向について」のテーマで,①平成18年度医療制度改革に向けて(医療提供体制の改革),②看護職員の量的な確保,③新人看護職員研修の制度化に向けて,④専門性の高い看護師の育成,⑤訪問看護の推進,⑥外国人看護師の受け入れ,⑦「三位一体の改革」と看護の7つの課題について具体的にわかりやすく現状の看護政策について講演があった(講演集参照).特に「三位一体」と看護についての課題は,当日加えられた課題であった.「三位一体の改革」は,小泉首相の「地方にできることは地方に」を具体化した改革で,地方に権限を委譲することであり,看護予算の95%,約100億円が委譲の対象リストにあげられており,地方分権時代の看護政策は誰が担うか,力や声の弱い地方の看護行政はどのようになるのか,今後は地方自治体ごとに大きな較差が発生すると危機感を伝えていた.
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