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第27回日本看護科学学会学術集会 シンポジウムⅡ
保健指導・患者教育が成果を生むための戦略
Strategies for Successful Health and Patient Education
河口 てる子
1
,
金川 克子
2
,
勝又 浜子
3
,
五十嵐 千代
4
,
宮﨑 美砂子
5
1日本赤十字看護大学
2石川県立看護大学
3厚生労働省健康局総務課保健指導室
4富士電機リテイルシステムズ(株)健康管理室主査
5千葉大学看護学部
pp.80-86
発行日 2008年3月20日
Published Date 2008/3/20
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- Abstract 文献概要
- 参考文献 Reference
2006年6月に医療制度改革関連法が成立し,今年(2007年)は平成20年度からの特定保健指導実施に向けた準備を行う重要な年である.この法律は,糖尿病や虚血性心疾患等にかかる膨大な医療費を削減するために,これらの疾患の前段階であるメタボリックシンドロームに着目し,その改善を目指している.看護職にとって,特に目を引くのは,メタボリックシンドロームを改善するための対策が,保健師による特定保健指導である点である.メタボリックシンドロームレベルでの早期介入と行動変容を目的とした保健指導は,生活習慣病の有病者・予備軍を削減させることが目標であり,政策目標としては,生活習慣病の有病者・予備軍を2008年から2015年までの期間に25%も減らすことである.つまり,医療にかかる前の生活習慣病予防対策として,「保健指導」を行う保健師(看護職)には大きな期待がかけられているわけである.
しかし,本当に成功し得るであろうか?残念ながら,保健指導が,生活習慣病の発症を防ぎ,有病者を削減させるだけの効果,すなわち保健指導を行う費用と有病者を削減することによる経済効果が見合うものかについては,十分な検討が行われていない.
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