日本看護診断学会第6回学術大会報告 高齢社会でHUBとしてはたらく看護診断
【シンポジウム・1】
地域領域における看護診断―在宅看護の視点から
野村 美千江
1
Michie Nomura
1
1愛媛県立医療技術短期大学
1Ehime College of Health Science
pp.74-75
発行日 2001年3月15日
Published Date 2001/3/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.7004100083
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Ⅰ.在宅看護の実践における看護診断
在宅看護における最大の特徴は,家族を看護の対象とし家庭を看護の場とすることである.したがって家族アセスメントが基本となる.主な対象者は高齢者,運動機能障害・がん・難病,精神障害者,重症心身障害児など,さまざまな健康レベルの人々である.
在宅看護は,対象家族が困っていることに焦点を当て1時間程度集中して1人のナースによって提供される看護サービスである.検査データは乏しく,医学的診断名さえ未確定の状況が多いなかで,ナースの直感的臨床能力を補完し,ケアマネジメントおよび他職種とのコミニュケーションを遂行するには,全体像を把握するためのアセスメントツールが不可欠である.Gordonは,診断過程をより効果的にするために家族アセスメントのガイドラインを示している.個人の基礎的アセスメント(成人あるいは乳幼児)とスクリーニングの手引きとの併用が在宅看護の実践においては有用であると考える.
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