発行日 2001年3月15日
Published Date 2001/3/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.7004100072
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21世紀最初の年.20世紀に残された看護の宿題を抱えたまま,巡ってきた新たな区切りの地点に立っている思いである.看護知識の開発に日本看護診断学会は努力を重ねているが成果は十分といえない.看護診断学の発展のみならず看護介入と成果をリンケージすることの重要性も認識している.そのことの具現化が宿題のままになっている.
1947年にLesnichとAndersonが,看護実践の領域には“診断”が含まれることを主張してから半世紀.“臨床判断”を行う看護婦の知識と解釈に個人差があることが指摘され,一時その看護用語の標準化の動きが停滞したが,看護の現象を記述する用語開発の努力とコンピュータ革命が重なって,北米看護診断協会(NANDA)は,看護学の知識・技術体系と責任領域を明確にしてきた.北米看護診断協会25周年記念カンファレンス(1998,セントルイス市)において,アイオワ大学看護学部の研究成果も加わって,看護診断-看護介入-看護成果のリンケージをシステム化することが強く提言された.一方,ヨーロッパにおけるACENDIO(看護診断-介入-成果欧州共同協会)の動きとして2001年3月に開催される第3回カンファレンスのプログラムをみると,「ICNP(国際看護業務分類)の評価と適用」に関するワークショップやICNPに関する国際カンファレンスなどは気になるテーマである.
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