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Ⅰ.はじめに
記念すべき節目である第15回日本腎不全看護学会学術集会・総会を愛媛県松山市において開催した.学術集会のテーマは『支えあう腎不全看護チーム力―全国から地方へ,そして地方から全国へ』である.本学術集会は今まで事務局をおく横浜市をはじめ,名古屋・大阪・神戸・千葉・福岡・仙台など大都市圏での開催が多く,地方都市では金沢に続く開催となる.この地方都市での開催は参加者の興味を引く必要があり,松山市の名産や郷土色を意識した学会となった.
愛媛県は四国の北西に位置し,瀬戸内海と宇和海に面し気候は温暖である.その昔,伊予と呼称された名残で県の東部を東予,中央部を中予,南部を南予と地域分けし,東予地区はタオル産業(今治市)や化学産業(新居浜・四国中央市),製紙産業(四国中央市)など県の産業の中心となっている.南予地区はその温暖な気候から栽培される特産物「温州みかん・愛媛みかん」の産地として知られる.山一面に栽培される温州みかんは,みかんの花の季節はその香りで春を感じ,実の熟れる11~2月に山の斜面が黄色に染まる模様は晩秋から冬を感じ取ることができる.そして東と南に挟まれた中予地区の中心である松山市は人口51万人,一番の特色は日本最古の温泉とされる道後温泉である.この道後温泉の本館は三層楼閣の形式で建造され,宮崎駿監督のアニメ映画『千と千尋の神隠し』で湯婆婆(ゆばーば)の棲家のモデルとされている国の重要文化財でもある建造物である.その他,加藤嘉明によって築城された松山城や市内を散策していると観光名所や街角に「俳句ポスト」なるものがあり,俳人正岡子規の生誕の地であることも感じ取ることができる.また愛媛の名産品には,みかんのほかキウイフルーツ,真鯛,じゃこ天,坊っちゃん団子や五色そうめんなどがある.
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