第14回日本腎不全看護学会・学術集会記録 【教育講演】
3.看護現場学・「経験の概念化」による看護の可視化
陣田 泰子
1
1済生会横浜市南部病院
pp.31-33
発行日 2012年4月15日
Published Date 2012/4/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.7003100475
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Ⅰ.DPC以後の看護現場の変化
平均在院日数短縮という現象が,これまでの「病院」のイメージを大きく変えて久しい.昨今の病院は,「静か」で「特別な所」という過去の姿とはほど遠く,イメージは「病院工場」である.このようななかで「やりきれない…」思いをいだきながら,現場に立ち続ける多くのナースたち.「Doing Nurse」とは,アメリカの医療ジャーナリスト,スザンヌ・ゴードンの言葉である.ひたすらDoing…Doing…Doing.まさに言い得ている現状が悲しい.
しかし,この流れは変わらない.だとしたらどうすればよいのだろうか.この現実を見据えて,忙しくても,時間がなくても,看護の実践を,この経験を埋もれさせないために,何を,どうしたらよいのだろうか.考えて考え続けた結果,生み出したものが「看護現場学」である(表1).「現場にい続けて…」,「現場で学んで…」,経験から学ぶ方法,それは「経験学習」であり,帰納法に鍵があった.
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