第10回日本腎不全看護学会・学術集会記録 【ランチョンセミナー】
2.クリニカルパスの活用(1)疾患管理パスを活用した透析看護
菅原 園子
1
1済生会熊本病院
pp.32-35
発行日 2008年4月15日
Published Date 2008/4/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.7003100335
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近年,透析医療において,高齢化,長期透析,糖尿病性腎症などの増加が問題となっている.当院でも約160名の維持透析患者の平均年齢は62.0歳,平均透析歴は9.5年,10年以上の透析患者は31%に上り,糖尿病性腎症は全体の27%を占めるなど,同様の課題が出てきている.
透析患者の最終的な目標はQOLの維持・向上である.そのためには,日々の安全な透析,適正透析はもちろん,合併症を予防し,疾患を長期管理できるツールが必要となる.また,患者は健康の状態に応じて自宅と病院あるいは施設間を移動するため,当院だけでなく,地域のどこでも同じ医療が受けられ,ケアを継続できることが求められる.
当院は,1997年からクリニカルパス(以下,パスとする)に取り組んできた.今回,透析医療でのパスを通してこの問題に取り組んできたので,その経緯と現在の活動を紹介する.
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