第9回日本腎不全看護学会・学術集会記録 【特別講演】
1.褥瘡医療に貢献するET/WOC看護のサイエンスとアート
徳永 恵子
1
1宮城大学看護学部
pp.7-9
発行日 2007年4月15日
Published Date 2007/4/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.7003100293
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看護職は,医学的知識と専門的な技術を駆使して患者の生命を24時間委ねられる専門家であるにもかかわらず,親切で優しく,身の回りの面倒をみてくれる白衣の人,あるいは医師のお手伝いをする人というのが公衆がもつ最も一般的なイメージであることは否めない.さらに,職場の最も身近な同僚である医師にさえ,看護が専門的な知識と技術を備えた専門家であることを正しく認識されていないばかりか,一方では裁量権がないままに高度な判断を必要とする治療への加担が避けられない状況もある.
その原因を看護職自身がつくっていることに残念ながら気づいていない.依然として,看護者は黙して語らず,自他ともに認める多忙な白衣の天使のイメージを維持する文化を暗黙のうちに継承してきているようである.スザンヌゴードン氏の最新刊である『困難に立ち向かう看護』1)は,看護職が自ら自分の専門性について語ることの重要性が,強いメッセージとともに伝えられる最新の著作である.
いささか前置きが長くなったが,私はゴードン氏のメッセージを力に,われわれが専門とする褥瘡医療の今日の発展について,いかに看護が貢献してきたのかを明確にお伝えしたい.
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