第18回日本糖尿病教育・看護学会学術集会報告 ●特別講演1
“スポートロジー”からみた糖尿病
河盛 隆造
1
Ryuzo Kawamori
1
1順天堂大学大学院医学研究科・(文科省事業)スポートロジーセンター
1Sportology Center, Juntendo Univ Graduate Sch of Medicine.
pp.47-50
発行日 2014年3月31日
Published Date 2014/3/31
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はじめに
2020年には東京でオリンピックが開催される.その折には,「医療チームの一員として参加したい」とはりきっておられる方々が多い.さらに,患者さんの中にも,「東京でもう一度オリンピックを見たい,長生きの目標ができた」と楽しみにしている方がいる.このように“スポーツ”は自らが行わなくても,周りの人々を興奮させるものを有している.その魔法は何なのか,哲学的に,脳科学的に解明することは“スポートロジー”の一部でもある.
2021年にはカナダ・トロント大学で「インスリン発見100周年シンポジウム」が開催される.トロント大学では既に準備が始まった.早速,「2021年には糖尿病は,その研究は,どうなっているか?」との質問がきた.筆者は,「1型糖尿病はIPS細胞技術などの進歩で,自らの膵β細胞をもう一度膵に作成することにより,治癒する病気になっている」,「2型糖尿病は,発症するとすぐに治療して,“もとの糖尿病でなかった状況に戻る”のが当たり前,という時代になっている」と返事した.準備委員長からは,「あなたはあまりに楽観的だ」と返事をいただいたが,そうなっていてほしい,と強く願っている.
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