第16回日本糖尿病教育・看護学会学術集会報告 ●シンポジウム2
男性糖尿病患者と性機能障害
男性糖尿病患者と性機能障害―より豊かな生を支援するための看護援助とは
渥美 義仁
1
,
森 加苗愛
2
Yoshihito Atsumi
1
,
Kanae Mori
2
1東京都済生会中央病院 糖尿病臨床研究センター
2社団法人日本看護協会 看護研修学校
1Diabetes clinical study center, Saiseikai Central Hospital
2Institute for Graduate Nurses, Japanese Nursing Association
pp.64
発行日 2012年3月15日
Published Date 2012/3/15
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男性糖尿病患者の勃起不全(Erectile Dysfunction;ED以下ED)の合併率は6割以上であると報告されている(植木,2002).生き物としての生命感覚を味わう存在の認識を持つことの意義はQOLの基本であり,性は“生存の確認”であるとも述べられている(熊本,2005).また,EDは心筋梗塞や脳卒中などの血管障害を早期に自覚できる症状であるといわれており,看護師は糖尿病の療養支援を行う立場として,患者の豊かな生を支援するとともに,患者が自己の身体の状況を理解する指標としてEDを観察することができるよう支援を行っていく役割があるといえる.しかし,女性が圧倒的に多い看護の領域においてその看護援助を確立するには,「性差の壁」や「性に関する考え方・文化的背景」など多くの課題があるといえる.
本シンポジウムでは,男性糖尿病患者の性機能障害への看護援助のあり方を検討するために4人の先生方から貴重なご講演をいただいた.
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