委員会活動報告
「糖尿病合併症管理料」評価と算定要件充足に向けた日本糖尿病教育・看護学会の活動報告
特別委員会「糖尿病に強い看護師育成支援委員会(平成18・19年度)」
,
特別委員会「糖尿病重症化予防(フットケア)研修推進委員会(平成20~23年度)」
pp.57-69
発行日 2010年3月26日
Published Date 2010/3/26
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1.はじめに
平成20年4月に,外来での糖尿病看護に関わる新たな診療報酬として「糖尿病合併症管理料」(170点,1回30分以上)が新設された.この診療報酬評価の基本的な考え方は,「糖尿病患者の増加に伴い,糖尿病網膜症,糖尿病腎障害,糖尿病神経障害,糖尿病足病変,糖尿病大血管症の重症な合併症の発症を予防することは重要な課題となっている.これらの合併症のうち,『糖尿病足病変』については,重点的な指導による合併症防止効果があるため,評価を行う.」ものであり,具体的な内容は,「糖尿病足病変ハイリスク要因を有する患者に対し,専任の医師又は医師の指示に基づき専任の看護師が,重点的な指導・管理を実施した場合の評価を新設する」というものである(平成20年度診療報酬改定における主要改定項目について(案),p32).
この診療報酬の評価の獲得に関しては,日本糖尿病教育・看護学会(以下,本学会)の特別委員会「糖尿病に強い看護師育成支援委員会(平成18・19年度)」(特別委員会「糖尿病に強い看護師育成支援委員会」活動報告,2008)が,その後の算定要件の充足に向けては,今期の特別委員会「糖尿病重症化予防(フットケア)研修推進委員会(平成20~23年度)」がそれぞれ中心となって活動した.
本稿では,「糖尿病合併症管理料」について,算定対象,算定要件等を紹介したうえで,本学会が2期にわたって設置した2つの特別委員会活動の経緯および活動の実際を記録としてとどめ,今後の糖尿病教育看護に関わる新たな診療報酬評価に向けての活動に資することを目的とする.
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