第6回日本糖尿病教育・看護学会学術集会報告 ●シンポジウム
糖尿病教育システム作り―島根県における一次予防から三次予防まで
武田 倬
1
Akira Takeda
1
1鳥取県立中央病院
1Tottori Prefectural Central Hospital
pp.46-50
発行日 2002年3月15日
Published Date 2002/3/15
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Ⅰ.はじめに
1.糖尿病医療の問題
a.糖尿病患者の増加
糖尿病は今日,内科医が日常診療の場で遭遇することの最も多い疾患の1つである.
日本において糖尿病者 690万人,糖尿病予備軍 680万人,合わせて1,370万人という,厚生省(現厚生労働省)による調査で初めて具体的な数値が示されたのは1997年である.
その後もわが国の糖尿病者は増加し続けている.21世紀における国民健康づくり運動として提唱されている“健康日本21”では,糖尿病有病者を2010年までに1,000万人に抑えることが目標値としてあげられているように,放置しておけばわが国の糖尿病者は大幅に増加することは想像に難くない.このような糖尿病者の増加の背景には,食事や運動をはじめとする生活習慣の変化によるところが最も大きい.
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