第2回日本糖尿病教育・看護学会学術集会報告 ●シンポジウム
高齢者の「インスリン自己注射療法」患者への看護婦のかかわり
土方 ふじこ
1
Hujiko Hijikata
1
1済生会中央病院看護部
1Saiseikai Central Hospital
pp.46-50
発行日 1998年3月15日
Published Date 1998/3/15
- 有料閲覧
- 文献概要
Ⅰ.高齢者糖尿病患者の最近の動向
わが国の高齢化は著しく,高齢者の指標とされる65歳以上の老年人口の割合は上昇傾向にある.1985(昭和60)年は全人口の10%を超え,高齢化社会の時代に突入し,2010年には全人口の20%になると予測されている.また日本人における糖尿病患者数も年々増加傾向にある.
糖尿病治療における治療の最大の目標の1つは,合併症の発症と進展の予防である.合併症の出現,進行防止するために,血糖コントロールを良好に保つことが重要である.その一手段として,インスリン導入が積極的になされ始めている.さらに,高齢糖尿病患者には加齢という合併症出現因子もあるため,最近では高齢者にもインスリン療法の導入が積極的になされてきている.
Copyright © 1998, Japan Academy of Diabetes Education and Nursing. All rights reserved.