- 文献概要
日本作業療法士協会35周年を記念して,機関誌「作業療法」の編集委員会は作業療法の発展を支えて行く決意を新たにした.そこで,温故知新,ここ10年間に「作業療法」へ掲載された論文で研究されたことと,発見されたことを確認し,発展させるべき研究を再確認し,投稿をお誘いする作業を行うことにした.この作業の目的は,なされた研究とその報告としての論文は作業療法の学術と実践にとって大変貴重な資源で,多くは日々の実務で臨床実践者が既に実感されていたり,クリニカルリーズニング(実践の根拠)とされている内容であり,同じ延長線上にすぐに着手できる研究テーマがあることを発見して頂き,さらなる役に立つ研究報告を実践家から発信して頂くことである.
調査した期間(1996〜2006年)の有資格作業療法士の数は8.7千人から33.7千人になった.日本作業療法士協会員数でみても約3.9倍増になった.しかし,「作業療法」は年6号の発刊のままである.掲載論文数は年による違いはあるが,増加傾向は認められない.投稿数も10年前が年間50件台から近年の60件台と微増しているが,作業療法士数の増加と大きく乖離している.
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