Japanese
English
研究と報告
脳卒中患者のデイケア効果―経時的変化の検討
The Effects of Day Care in Stroke Patients: Analysis of Longitudinal Changes in Day Care.
勝木 弘美
1
,
野辺 薫
1
,
山田 洋子
1
,
川上 真弓
1
,
増本 典子
1
,
竹之山 利夫
1
,
飯野 耕三
1
,
吉永 繁彦
2
Hiromi Katsuki
1
,
Kaoru Nobe
1
,
Yoko Yamada
1
,
Mayumi Kawakami
1
,
Noriko Masumoto
1
,
Toshio Takenoyama
1
,
Kozo Iino
1
,
Shigehiko Yoshinaga
2
1国立療養所福岡東病院理学診療科
2吉永医院
1Department of Physical Medicine, Fukuoka Higashi Byoin National Sanatorium
2Yoshinaga Clinic
キーワード:
デイケア
,
脳卒中
Keyword:
デイケア
,
脳卒中
pp.123-130
発行日 1992年2月10日
Published Date 1992/2/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552107005
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はじめに
早期リハビリテーション,早期社会復帰が普及しつつある現在,入院中のリハビリテーションは身体機能の回復に重点が置かれることは当然といえる.しかし,退院後も回復した身体機能を維持してゆくことは容易ではなく1),大峰らの報告2)では退院患者の大半が毎日を無為に過ごし,その結果,ADLが低下すると述べている.すなわちADLとQOL(quality of life)とは密接な関係にあり,退院後も身体機能の維持を促すためのアプローチが必要であることを示唆している.
近年,我が国においても,身体機能を維持させながらQOLの向上を図ることを目的とするデイケアなどの必要性が認められ,各地で実施され始めているが,その効果についての報告は少ない.国立療養所福岡東病院(以下,本院と略す)では1984年11月19日から主に脳卒中患者を対象としたデイケアを開始しており,今回,3年間の効果について検討したので報告する.
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