作業療法の守備範囲・その法的限界

はじめに

　はじめに予防線を張るわけではないが一つおことわりしとかねばならないことがある。編集子より原稿依頼があった時にも一応お断りする理由としたのは法的限界ということである。私は行政官(厚生省で医療関係の法律を取り扱う部門の人)，でも無いしましてや法律学者でも無い。また弁護士のような専門職でもない。いわゆる法律に関しては素人で，私が病院で一部管理者として勤務していて若し何か法律的な疑問点が出ると自分で判断しないで法律専門官が厚生省にはいるのでそこへお伺いを立てている。だから私に法的限界についてペーパーを書けと云われても専門知識が無いので責任あるものが書けないと申しお断りした。然し編集子の熱心な御依頼にただ思っていることだけでいいのですねとか責任は持ちませんよと云いながらついに承諾してしまった。だから私の書いたものが古今東西に誤りの無いものと思って読まれては困る。どうかその点は読者一人一人が考えられて理解しどうしても納得行かなければそれこそ法律の専門の方にお聞きになって整理していただきたいと思う。