◆特集 作業療法でとらえる対象者の問題
リハセンターOTの立場から
池田 俊雄
1
1湯之児リハセンター
pp.26-28
発行日 1984年8月15日
Published Date 1984/8/15
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はじめに
OTから見た対象者の問題点は何か? 対象者の何に目を向けるか? OTが対象とする問題と障害は何か? について依頼を受け,いざ筆をとると大変むつかしい課題で頭を痛める。
OTとは? 今求められるOTとは? などと自身の事さえ解しえないせいかも知れないが,過去の経験と現在の立場から私なりに考えてみたい。
「よろず屋」的な思考をもつ私,OTはリハチームの一員として評価,観察,面接などをとおして常に対象者の問題点を頭において動いてきたつもりである。
OT開始当初は処方も少なく,閑古鳥の鳴くようなOT部門の中で,賑わいをみせるPTとの比較価値概念をぬぐい去れなかったが,猫の手も借りたいぐらい急がしく,PT的色彩の強まった最近のOT部門の中では逆に私,OTの目をとおしてみた対象者の問題点が見えつつも種々の理由でOTらしく対処しえない苛立たしさを感じている。
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