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特集 完全頚髄損傷患者の職業復帰をめざすリハビリテーション治療
2 完全頚髄損傷患者の職業復帰への現状と課題—リハビリテーション科医の役割とは(総論)
Challenges in Returning to Work for Patients with Complete Cervical Spinal Cord Injury
古澤 一成
1
,
難波 孝礼
1
,
池田 篤志
1
,
早田 美和
1
,
尾崎 文
1
,
冨田浩平
1
,
德弘 昭博
1
Kazunari Furusawa
1
,
Takanori Namba
1
,
Atsushi Ikeda
1
,
Miwa Hayata
1
,
Aya Ozaki
1
,
Kohei Tomita
1
,
Akihiro Tokuhiro
1
1吉備高原医療リハビリテーションセンター
キーワード:
四肢麻痺
,
在宅就労
,
職業リハビリテーション
,
合併症
,
全国脊髄損傷データベース
Keyword:
四肢麻痺
,
在宅就労
,
職業リハビリテーション
,
合併症
,
全国脊髄損傷データベース
pp.1044-1050
発行日 2023年12月18日
Published Date 2023/12/18
- 販売していません
- Abstract 文献概要
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- 参考文献 Reference
要旨 現在の医療制度からみて,脊髄損傷者が退院時に職業復帰に至るのは容易なことではない.全国脊髄損傷データベースの分析によると,頚髄損傷者は胸髄以下の損傷者に比べて退院時に職業復帰する割合は低く,特に第6頚髄レベルとそれより高位の頚髄損傷者では顕著である.本邦では,頚髄損傷が脊髄損傷の多くを占めており,その対応が求められる.
情報技術の発展・普及による勤務形態の変化が頚髄損傷者にも新たな可能性を広げつつある.頚髄損傷者においては,在宅就労での職業復帰も模索することが賢明である.また,退院時に職業復帰に至らない場合は,その後も頚髄損傷者と医療従事者がともに「職業復帰」の目標を掲げ続けることが大切である.
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