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特集 脳損傷後の神経可塑性変化Up To Date
2 脳卒中に伴う上肢運動機能障害の神経機構と,それに基づく新たな機能回復評価方法の確立
Unraveling Neural Mechanisms of Upper Limb Motor Dysfunction after Stroke and Novel Evaluation Methods for Functional Recovery
小杉 亮人
1
,
舩戸 徹郎
2
,
関 和彦
1
Akito Kosugi
1
,
Tetsuro Funato
2
,
Kazuhiko Seki
1
1国立精神・神経医療研究センター神経研究所モデル動物開発研究部
2電気通信大学大学院情報理工学研究科機械知能システム学専攻
キーワード:
脳卒中
,
マーモセット
,
動物モデル
,
FMA
,
筋シナジー
Keyword:
脳卒中
,
マーモセット
,
動物モデル
,
FMA
,
筋シナジー
pp.754-761
発行日 2023年9月18日
Published Date 2023/9/18
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- 参考文献 Reference
要旨 麻痺は脳卒中後の最も一般的な運動障害である.特に,病変部位と反対側の上下肢に麻痺が起こり,片麻痺と呼ばれる.脳卒中片麻痺患者の約60%は,対象物に向かって手を伸ばす到達運動や,対象物を掴む把持運動などの上肢の運動機能が完全には回復しないといわれている.われわれは,身体運動の神経制御機構について研究を行っており,その一環として,運動麻痺の神経機構とその評価方法について検討している.運動麻痺の背景にある神経機構の議論は,運動制御メカニズムの理解に対して多くの示唆を与えるからである.本稿では,これらのうち,霊長類を実験動物とした運動麻痺モデル動物を用いた研究成果1),および筋シナジー解析を用いた新たなリハビリテーション効果の評価方法についての研究成果2)についてそれぞれ解説する.
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